Chapter 5 議員提出議案等(条例・意見書・決議)
5.2 クラスタ分析
2018年03月定例会から2021年12月定例会までの期間に、議員提出議案および委員会提出議案は 129議案あります。 129議案に係る表決行動に基づいて、36名の市議を分類してみました。その結果、市議を3つのクラスター(D、EおよびF)に分類できました。なお、6月定例会前に辞職した星、松岡、吉田の3人は、計算の便宜上欠席扱いとしました。
クラスタ分析には、平方ユークリッド距離およびウォード法を使用し、議長の表決行動等の欠損値については、同じ会派の表決と同じとしました。また、表決を「賛成」「反対」「その他」の3つに区分し、欠席、退席および無記名投票は「その他」にしました。なお、縦軸の距離は表決行動の違いの指標ですが、表決行動が近い議員間の差異を強調するために、距離の対数をグラフの縦軸に採用しています。
5.2.1 【Dクラスタ】18名
Dクラスタは国政の与党です。
所属会派:
自民党会派(12名)熊沢あやり、三遊亭らん丈、佐藤伸一郎、石川好忠、藤田学、木目田英男、いわせ和子、若林章喜、おさむら敏明、渡辺厳太郎、松岡みゆき、星だいすけ。(なお、若林章喜と熊沢あやりは、議長を務めた議案の表決に加わっていません。また、星だいすけ、松岡みゆきは、辞職し、熊沢あやりは自民党会派を離れています。)
公明党会派(6名)村まつ俊孝、山下てつや、おんじょう由久、松葉ひろみ、おく栄一、斉藤かつひろ。
5.3 クラスタの特徴
5.3.1 賛成を表決した割合の違い
各議員が表決した数を棒グラフに示し、表決した数のうち賛成の表決をした割合を折れ線グラフに示します。 議員提出議案(委員会提出議案を含む) 129議案のうち、Dクラスタに分類された議員の賛成表決率は、 53.9% 以上 60.9% 以下でした。 Eクラスタに分類された議員の賛成表決率は、 65.6% 以上 78.1% 以下でした。 また、Fクラスタに分類された議員の賛成表決率は、 90.6% 以上 93.8% 以下でした。
5.3.2 反対を表決した議案に現れる、クラスターの相違点
反対の表決をした議案に現れる、各クラスタの違いに着目します。はじめに、議員提出議案(委員会提出議案を含む)の名宛人に着目してみましょう。
5.3.2.1 議員提出議案等の名宛人
2018年03月定例会から2021年12月定例会までの期間で、議員提出議案(委員会提出議案を含む)は 129議案あります。名宛人別に、議案数と可決率をグラフに示します。
なお、「国」を名宛人にする場合、政府または国会への意見書を含みます。また、条例案および付帯決議案は名宛人を「町田市」としました。特に、効力が議員活動におよぶ条例案、決議案および動議は名宛人を「議員」としました。また、名宛人が複数の場合、名宛人の数で割った値を議案数に用いています。
5.3.2.2 反対を表決した議案に現れる、クラスターの相違点
議員提出議案(委員会提出議案を含む) 129議案のうち、国を名宛人に含む議案は87議案あります。国を名宛人に含む議案と国を名宛人に含まない議案に分け、反対の表決をした議員の数を、それぞれグラフに示します。色の違いは、D、E、Fクラスタの違いを表しています。